昭和・平成の「笑い」はなぜ消えたのか?保毛尾田保毛男が残した傷痕とテレビ表現の現在地
1988年、とんねるずの石橋貴明が演じるキャラクターとして登場した瞬間から、お茶の間の空気は一変した。「ホモ」という差別的単語を隠さず冠し、男性同士の性的指向を大袈裟な動作と奇妙な発音で茶化すスタイル。当時は「誰も傷つけていないお笑い」として受け入れられ、最高視聴率30%超を記録するモンスター番組の牽引役となった。
だが、その影で深く傷ついていた人々がいる。学校の教室では翌日、仕草が柔らかい男子生徒に対して「お前、ホモだろ」という容赦ないいじめが横行した。テレビが提示した「笑っていい対象」というお墨付きは、現実社会における差別や偏見を容認・助長する強力なブースターとして機能してしまったのだ。
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