エンタシスとは?法隆寺とギリシャ神殿を繋ぐ建築美の真相を解明
エンタシスの代表例として世界的に知られるのが、紀元前5世紀にアテネのアクロポリスに建設されたパルテノン神殿です。ドーリア式と呼ばれる重厚な建築様式を誇るこの神殿の列柱には、計算し尽くされたエンタシスが施されています。
パルテノン神殿の柱は、下から見上げたときに威圧感と完璧な調和を感じさせるよう、ミリ単位の緻密な曲線を描いて上部に向かってわずかに細くなっています。さらに驚くべきことに、神殿全体において床面の中央がわずかに盛り上がっていたり、隅の柱が内側に傾けられていたりと、建物全体に錯視を逆手に取った微細な補正が張り巡らされています。
当時のギリシャ人は、幾何学と視覚心理を完璧に融合させ、人が肉眼で見たときに最も美しく、垂直にそびえ立っているように見せるための技術としてエンタシスを確立させていたのです。
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