静止膜電位とは?なぜ細胞内はマイナスなのか仕組みを徹底解明

静止膜電位とは?なぜ細胞内はマイナスなのか仕組みを徹底解明について知っておくべき ポイントを分かりやすい構成で解説いたします。

生体内のイオン動態を正確に理解するには、感覚的なイメージだけでなく客観的なデータでの把握が欠かせません。細胞の内と外では、各種イオンの分布が劇的に偏っています。この偏りをイオン濃度勾配 詳細として可視化し、物理化学の基本式である平衡電位 ネルンストの式と照らし合わせると、静止膜電位の正体がより鮮明に浮き彫りになります。

イオン種細胞内濃度 / 細胞外濃度平衡電位(ネルンスト値)静止膜電位への寄与度・評価カリウムイオン(K⁺)約140 mM / 約4〜5 mM約-90 mV極めて高い。漏洩チャネルの透過性が圧倒的で、静止電位の値をほぼ決定づける。ナトリウムイオン(Na⁺)約10〜12 mM / 約145 mM約+60 mV静止時は極めて低い。ごくわずかな流入があるため、電位を-90mVから-70mVへ引き上げる。塩化物イオン(Cl⁻)約4〜10 mM / 約110 mM約-70 mV中程度。多くの細胞で受動的に分布し、静止膜電位の安定化に寄与する。有機アニオン(タンパク質等)高濃度(負電荷を多数保持) / 極小透過性なし(測定不能)膜を通過できないため、K⁺が外に出た際に細胞内を陰性にする構造的要因。

ネルンストの式が示す「平衡電位」とは、濃度勾配によってイオンが外へ押し出される力と、生じた電位差によって引き戻される電気的な力が完全に釣り合う電位を指します。K⁺単独の平衡電位は約-90mVです。しかし実際の静止膜電位は-70mVにとどまります。この20mVの差は、静止時にもわずかに存在するNa⁺の漏洩流入によって、内部がプラス側へ引き戻されている証拠に他なりません。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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