新時代はなぜ熱狂を生むのか?伝串50円の真相と評判を追う
居酒屋チェーン各社が相次ぐ原材料高や人件費上昇を受けて値上げに踏み切るなか、居酒屋新時代の価格破壊ぶりは際立っています。何より消費者の目を奪うのは、看板商品である「伝串(1本50円・税込55円)」と、何杯飲んでも1杯「生ビール190円(税込209円)」という破格のツートップです。
この安さを単なる「赤字覚悟の客寄せパンダ」と見るのは早計です。外食産業の財務モデルにおいて、一般的な大衆居酒屋の原価率は30%前後、人件費率は30%台前半が標準指標とされます。新時代では、客のほぼ100%が注文する「伝串」と「生ビール」の粗利益を極限まで削り、驚異的な集客装置として機能させています。その代わり、来店客が追加注文するサイドメニューやハイボール、サワー類で全体の粗利率を適正水準(約30〜33%)にコントロールする精緻なメニューエンジニアリングが組まれています。
さらに見逃せないのが驚異的な客席回転率です。一般的な総合居酒屋のディナータイム回転率が1.5〜2.0回転程度にとどまるのに対し、主要ターミナル駅の新時代店舗では金曜日や休前日に1日3.5〜4.5回転を記録するケースも珍しくありません。客単価を約2,200〜2,800円という大衆的なゾーンに設定しながらも、圧倒的な客数と回転スピードを掛け合わせることで、坪単価あたりの営業利益を極大化させる薄利多売の完成形がここにあります。
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