異母兄弟とは?異父兄弟との違いや相続で知るべき法的事実を徹底解説

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「父が亡くなった翌週、見知らぬ法律事務所から『遺産分割協議の申し入れ』という封筒が届き、手が震えた」――都内在住の40代女性が語ったこの手記は、異母兄弟が存在する家庭において決して特異な事例ではありません。家庭裁判所の家事調停統計を紐解くと、遺産分割をめぐる紛争の多くは、多額の資産家だけでなく、ごく一般的な居住用不動産と数百万円の預貯金しかない家庭で激化しています。

トラブルを深刻化させる主因は、遺言書の有無による相続トラブルの質的な違いにあります。被相続人が遺言書を残していなかった場合、民法上、遺産分割協議は「共同相続人全員の一致」が絶対要件となります。同居家族がどれほど「あの人は一度も実家の面倒を見ていない」と主張しても、法律上は異母兄弟の実印と印鑑証明書がなければ、銀行口座の解約や不動産の名義変更は1ミリも進みません。連絡を完全に無視されたり、法外な金銭を要求されたりして膠着状態に陥るケースが後を絶たないのです。

一方で、遺言書が存在し「同居の長男に全財産を相続させる」と記されていたとしても、一件落着とはなりません。ここで発動するのが、法定相続人に最低限保障された遺産の取り分である「遺留分」です。異母兄弟が父親の実子である以上、遺留分侵害額請求を行う正当な権利を有しています。

注意すべきは、遺留分の請求期限と手続きのタイムリミットです。民法1048条の定めにより、請求期限は「相続の開始および減殺すべき贈与・遺贈があったことを知った時から1年」、あるいは「相続開始の時から10年」と厳格に定められています。内容証明郵便等で明確な意思表示を行わなければ、あっという間に時効によって権利が消滅してしまいます。

阿部 裕樹

阿部 裕樹

エンタメ専門ジャーナリスト

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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