火災から奇跡の復活!小倉昭和館の現在と再建の真相【2026最新】
時計の針を、あの痛ましい日に戻します。2022年8月10日夜、同年4月に続く二度目の大規模火災が旦過市場一帯を直撃しました。出火原因は市場内飲食店における油の過熱等に起因する延焼と報じられ、昭和初期から続く密集した木造長屋群を猛火が次々と飲み込んでいきました。火の手は市場の象徴であった小倉昭和館にまで達し、木造2階建ての歴史的建造物は、初代から受け継がれた膨大な映写機やポスター、サイン色紙といった貴重な映画遺産とともに一夜にして灰燼に帰したのです。
当時、現場の前に立ち尽くし、涙を呑んだのが3代目館主の樋口智子(ひぐち ともこ)氏でした。創業者の祖父、映画愛に生きた父の後を継ぎ、経営危機を乗り越えて劇場を守り抜いてきた樋口氏にとって、すべての歴史が炭化してしまった光景は筆舌に尽くしがたい絶望でした。当時のインタビュー取材において樋口氏は、「足元が音を立てて崩れ落ち、もう二度と映画館の明かりを灯すことはできないと思った」と胸中を吐露しています。
その絶望を希望へと押し上げたのは、日本全国から届いた無数の声援でした。山田洋次監督、是枝裕和監督、原田眞人監督、そして地元・北九州市出身のリリー・フランキー氏ら映画人が即座に声明を出し、再建支援の輪を広げました。さらに、常連客や全国のミニシアター愛好家から届いた手紙や寄付金に背中を押され、樋口氏は「映画の街・小倉の灯を絶対に消してはならない」と再建を決意。瓦礫の中から奇跡的に焼け残った劇場の金庫や焼け焦げた看板の破片を回収し、それらを記憶の証として未来へ残す覚悟を固めたのです。
タグ:
https://mkp-acc-test.uppromote.com/ecolynx/7482949/