原由子『花咲く旅路』が心震わせる理由|桑田佳祐の詞と名作Cmの真相

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『花咲く旅路』の発売日は1991年3月27日。ソロシングルとしては通算9作目にあたり、同年10月2日にリリースされてオリコン週間チャート1位を獲得した2枚組メガヒットアルバム『MOTHER』の先行シングルとして世に送り出されました。サザンオールスターズの活動と並行しながら、母となった原由子の包容力を最大限に引き出すべく始動した一大ソロプロジェクトの象徴と言えます。

本作の作詞作曲を手掛けたのは桑田佳祐。編曲には桑田に加え、当時サザン関連の共同プロデュースで辣腕を振るっていた小林武史が名を連ねています。制作当時の音楽誌インタビューやビクター関係者の証言を振り返ると、桑田は「原坊(原由子)の声が持つ、どこか懐かしく凛とした情緒を極限まで活かしたい」という明確なビジョンを抱いてペンを執ったと伝えられています。

サザンが放つポップで祝祭的なアプローチとは一線を画し、無駄な音を極限まで削ぎ落としたアコースティック主体のサウンドスケープ。哀愁漂う二胡や笛を想起させる音色、透明感あふれるピアノのバッキングが絶妙に溶け合い、歌謡曲でもフォークでもない「ネオ・ジャパネスク」とも呼ぶべき独自の音楽空間を作り上げました。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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