テレビCmがうざいと感じる心理と業界の罠|過剰演出の裏側を解剖

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「何度も見ているうちに、いつの間にかフレーズを覚えて口ずさんでいた」という経験を持つ人は多いでしょう。広告業界には、接触回数が増えるほど対象への好感度が高まるという単純接触効果 広告心理(ザイアンスの法則)を盲信する風潮が根強く残っています。しかし、この理論には大きな落とし穴が存在します。

心理学の実験において、単純接触効果が成立するのは「対象に対して中立、または初期状態で好印象を抱いている場合」に限られます。最初から「うるさい」「不気味だ」とネガティブに認識された刺激を何度も繰り返して浴びせられると、好感度どころか嫌悪感指数関数的に増大します。この状態を認知心理学では「過剰接触による心理的摩耗」と呼びます。

それにもかかわらず、CM しつこい なぜ流れるのかという疑問が生じるのは、テレビ広告枠の買い付けシステムに原因があります。特定のターゲット層に向けて大量のGRP(延べ視聴率)を一気に投下するスポット枠のまとめ買いが行われると、同一の番組内や短時間のタイムラインに同じCMが何回も連続して流れる事態が発生します。広告主側の「露出量を最大化して認知率100%を目指す」という数値目標が、視聴者側の「またこのCMか」といううんざり感と真っ向から衝突しているのが現状です。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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