河井寛次郎旧宅の美学とは?京都・五条坂に眠る建築と巨大登り窯の全貌
旧宅内には、寛次郎の息遣いが今なお色濃く残る見どころが凝縮されています。訪れた際に絶対に見落とせない主要な見どころを詳しく解説します。
1. 中庭の先にそびえる巨大な「登り窯(鐘鋳窯)」
母屋を抜けて中庭を渡ると、敷地の傾斜をそのまま利用して築かれた巨大な連房式登り窯「鐘鋳窯(かねいがま)」が姿を現します。かつて五条坂一帯には数多くの登り窯が存在していましたが、京都市内の環境規制や時代の変遷によりその大半が姿を消しました。都市部に現存する本格的な登り窯として極めて貴重であり、窯の内部や周囲の作業場を間近で観察できる体験は圧巻の一言です。
2. 寛次郎自らが図案を描いた「民藝家具・調度品」
館内に配されている重厚な椅子、大きな一本足のテーブル、竹細工の棚などの民藝家具や調度品は、寛次郎自らがデザインを手掛け、指物師の職人たちとともに作り上げた逸品です。手削りの温かな質感、座り心地を極限まで追求したカーブ、経年変化によって深い艶を帯びた木肌は、工芸愛好家のみならずインテリアに関心を持つ人々をも惹きつけて止みません。
3. 独創的な釉薬と造形美が光る「陶芸・木彫・書」
初期の中国・朝鮮古陶磁の手法を極めた緻密な作品から、民藝運動期の実用陶器、そして晩年に到達した自由奔放な泥刷毛目や辰砂(しんしゃ)の作品まで、河井寛次郎の作品(陶芸)が年代順に配置されています。晩年に力を注いだ力強い木彫像や、独特の筆跡で書かれた扁額の数々が、暮らしの空間に溶け込むように展示されています。
タグ:
https://www.kbtreeservice.com/Today-Singer/7986540/