なぜ江戸城は消えたのか?天守閣が再建されなかった歴史の真相と皇居の今
「江戸城」と「現在の皇居」は空間として完全に同一のものではありません。旧江戸城の広大な縄張りのうち、西の丸一帯(現在の宮殿や吹上御所)は天皇・皇族のお住まいや公的儀式の場として厳重に警備されていますが、旧本丸・二の丸・三の丸にあたる約21万平方メートルの区域は「皇居東御苑」として1968年より一般に無料開放されています。
この皇居東御苑では、現在でも数々の貴重な歴史遺構を間近に体感できます。
最大の見どころは、かつて日本一の高さを誇った天守が載っていた江戸城天守台の現在の姿です。明暦の大火後に加賀藩が再建した御影石(花崗岩)の石垣が今も強固に残っており、火災の猛烈な熱で白く変色・剥離した生々しい痕跡を観察できます。スロープで天守台の頂上へ登ることができ、広々とした展望広場からは本丸跡の広大な芝生と丸の内の近代的な高層ビル群のコントラストを一望できます。
そのほか、江戸城内に現存する数少ない江戸時代の建造物として、天守の代わりとして将軍も登ったとされる優美な三重櫓「富士見櫓」、かつて厳重な検問が行われていた「百人番所」や「同心番所」、美しい日本庭園が整備された「二の丸庭園」など、皇居東御苑の遺構と見どころは歴史ファンのみならず多くの観光客を惹きつけています。
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