過充電とは?バッテリー膨張・発火の真相と寿命を延ばす最新対策
過充電とは、蓄電デバイスが満充電(受け入れ可能な最大電圧)に達しているにもかかわらず、外部から電流を供給し続けてしまう状態を指します。スマートフォンやモバイルバッテリー、電気自動車に広く採用されているリチウムイオン電池は、正極と負極の間をリチウムイオンが行き来することで充放電を繰り返す仕組みです。
通常、設計限界である4.2V〜4.4V程度の電圧に達すると充電は完了します。しかし、何らかの異常で過充電状態に陥ると、正極からリチウムイオンが過剰に引き抜かれて結晶構造が崩壊し、電解液が酸化分解されてガスが発生します。さらに負極側ではリチウム金属が針状に結晶化する「デンドライト(樹枝状結晶)」が生成され、正極と負極を隔てるセパレーターを突き破って内部短絡(ショート)を誘発します。
この内部短絡が引き金となり、電池内部で激しい発熱が連鎖する「熱暴走」が発生すると、温度は一気に数百℃に達し、可燃性ガスへの引火による爆発的な発煙・発火事故へと発展します。これが、過充電が単なる性能低下にとどまらず、生命や財産を脅かす重大な物理的危険を伴う最大の理由です。
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