「生活保護を廃止しろ」はなぜ叫ばれる?不公平感の正体と2026年の制度改革
生活保護制度には、感情論によって覆い隠されてしまっている重大な法規範と経済的盲点が存在します。
盲点1:憲法第25条「生存権」という絶対的な法益
日本国憲法第25条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定めています。生活保護法はこの憲法理念を具現化する最終防衛ラインであり、国会が単純に「生活保護法を廃止する法律」を制定することは違憲無効となります。廃止を強行するには憲法改正が必要であり、法治国家としての日本において非現実的なハードルです。
盲点2:生活保護を廃止した際の間接的コスト
「廃止すれば年間3.7兆円の税金が浮く」という主張は短絡的です。公的扶助を断たれた困窮者が生き延びるために窃盗や強盗に手を染めれば、警察・司法・刑務所の維持コストが跳ね上がります。また、無保険の困窮者が救急搬送されて治療費を踏み倒せば、全国の救急医療機関の経営が破綻します。生活保護という防貧システムは、巡り巡って社会全体の治安と公衆衛生を守る「必要経費」として機能している側面を見落としてはなりません。
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