大人の紫斑病を症例写真と特徴で判別|危険な内出血との違いと原因

今注目を集めている 大人の紫斑病を症例写真と特徴で判別|危険な内出血との違いと原因について、多角的な視点を整理して公開しています。

「紫斑病」という言葉は単一の疾患を指すものではなく、皮膚内に赤血球が漏出する疾患群の総称です。成人領域において高頻度で遭遇し、診断が分かれる代表的な病型は以下の3つに集約されます。

1. IgA血管炎(旧称:アレルギー性紫斑病/ヘノッホ・シェーンライン紫斑病)

免疫グロブリンの一種であるIgAを含む免疫複合体が細小血管壁に沈着し、壊死性血管炎を引き起こす疾患です。小児の病気と思われがちですが、成人期の発症例も少なくありません。下肢の触知性紫斑から始まり、約60〜70%の確率で足首や膝の激烈な関節痛、腸管虚血による激しい疝痛(腹痛)や下血を伴います。特に成人のIgA血管炎は、約半数以上が「IgA腎症」に類似した腎炎(紫斑病性腎炎)を併発し、ネフローゼ症候群や慢性腎不全へと進展しやすい点が最大の特徴です。

2. 特発性血小板減少性紫斑病(ITP/免疫性血小板減少症)

血管の炎症ではなく、血小板に対する自己抗体が産生され、脾臓で血小板が破壊される指定難病です。正常値であれば15万〜40万/μLある血小板数が、数万あるいは数千/μL以下にまで激減します。血管炎と異なり発疹に盛り上がりはなく、平坦な針先状の点状出血(ペテキア)やすね・腕の広範な斑状出血(エキモーシス)が出現します。皮膚症状だけでなく、歯肉出血や頻繁な鼻血、血尿、月経過多といった粘膜出血を伴うのが典型的です。

3. 老人性紫斑(加齢性毛細血管脆弱症)

60代以降の高齢者に頻発する極めて予後良好な良性紫斑です。加齢や長期間の紫外線曝露、ステロイド外用薬・内服薬の長期使用によって真皮のコラーゲン線維や弾力線維が萎縮し、血管を支える結合組織が脆弱化することで生じます。前腕の伸側(手の甲から腕の外側)に境界明瞭な暗紫赤色の大きなアザが多発しますが、関節痛や腹痛、血尿といった全身症状は一切伴いません。自然に消退するものの色素沈着を残しやすく、外見上の不安から受診するケースが目立ちます。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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