静水圧とは?計算式や動水圧との違い・深海と人体の謎を徹底解剖

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静水圧のスケール感を実感するために、日常生活から地球最深部までの水深・圧力データと、生じる物理現象を比較表にまとめました。

水深区分静水圧(ゲージ圧)一般的な基準・相場(具体例)編集部の見解・評価水面(0m)0 Pa(絶対圧:約1気圧 / 101.3 kPa)地表の標準大気圧。人間が普段呼吸している状態。基準点となる状態。体内外の圧力が完全に均衡している。水深0.5m(入浴時)約4.9 kPa(約0.05気圧)一般的な家庭用浴槽の深さ。ふくらはぎを軽く圧迫。わずかな圧力だが、下肢の静脈還流を助けるには十分な作用。水深10m約100 kPa(絶対圧:約2気圧)オープンウォーターダイバーの講習深度。鼓膜に強い圧。空気の体積が地表の2分の1に収縮する、圧変化の最も急峻な領域。水深200m(深海入口)約2.0 MPa(絶対圧:約21気圧)太陽光が届かなくなる境界。一般的な軍用潜水艦の潜航域。鋼鉄製の船体であっても高度な耐圧リブ構造が必須となる領域。水深6,500m約66.5 MPa(絶対圧:約651気圧)海洋研究開発機構(JAMSTEC)の有人潜水調査船「しんかい6500」の最大活動深度。チタン合金厚板で作られた真球耐圧殻でしか耐えられない過酷な世界。水深10,920m(マリアナ海溝)約110 MPa(絶対圧:約1,080気圧)地球の最深部「チャレンジャー海淵」。指先に小型車が載る圧力。わずかな微小クラックすら瞬時に大圧壊を引き起こす極限物理空間。

世界中の深海探査ドキュメンタリーで紹介される深海水圧の驚きの真相として有名なのが、発泡スチロール製のカップ麺容器を船外に取り付けて潜航させる実験です。水深数千メートルの世界に沈められたカップは、均等な静水圧によって分子間の隙間にあった空気が押し出され、元の絵柄をそのまま残したまま、親指の先ほどのミニチュアサイズに収縮して戻ってきます。

「なぜ、このような超高圧下でマリアナ・スネイルフィッシュなどの深海生物は押し潰されないのか?」という疑問を抱く方も多いはずです。その理由は、彼らの生体が気体(空気)の空腔を一切持たず、水分と特殊な脂質・タンパク質で満たされているためです。水は非常に非圧縮性が高く、1,000気圧の超高圧下でも体積は数パーセントしか縮みません。深海生物は体内の細胞液の圧力を外部の静水圧と完全に一致させることで、潰れることなく生存できる構造を獲得しています。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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