名優・杉浦直樹の遺した狂気と優しさ!山田太一ドラマが語る素顔

名優・杉浦直樹の遺した狂気と優しさ!山田太一ドラマが語る素顔に関する専門家の意見を詳しく解説いたします。

山田太一作品と並び、彼のキャリアを語る上で欠かせないのが向田邦子原作のドラマ『あ・うん』である。昭和初期の激動の時代を舞台に、親友の妻に密かな思いを寄せ続ける男・水田初太郎と、それを受け止めながら友情を紡ぐ門倉修造の複雑な男の情愛を描いた本作で、杉浦は見事な叙情詩を紡ぎ出した。

言葉にできない想いを視線の揺らぎや煙草をくゆらす指先の仕草に込め、大人の男の脆さと優しさを絶妙なバランスで表現。コミカルな掛け合いの裏に漂う切なさは、観る者の涙を誘った。男同士の無言の信頼を意味する「あ・うん」の呼吸を、体温が伝わるような生々しさで表現し切った演技は、今なお後進の俳優たちにとっての至高の教科書となっている。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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