なぜこれほどプリプリ?山口名物「焼き抜きかまぼこ」の驚異と名店
スーパーなどで広く親しまれている一般的なかまぼこは、成型したすり身を高温の蒸気で蒸し上げる「蒸しかまぼこ」です。ふんわりと柔らかく、口当たりの優しい仕上がりが特徴ですが、山口県の焼き抜きかまぼこはアプローチが根本から異なります。
焼き抜き製法では、蒸し器を一切使いません。杉板の上に半月形に盛り付けた生すり身を、板の底面側から炭火やバーナーなどの遠火でじっくり炙り、板越しに熱を伝えて中まで火を通すのです。魚肉のタンパク質が急激な熱変化を受けず、均一かつ緻密に結着していくため、まるで筋肉質な弾力とも呼ぶべき強烈なコシが生まれます。
熱を通す過程で、すり身の表面がキュッと縮んで波打つ微細な文様は「ちりめん皺(じわ)」と呼ばれます。これは直火で旨味と水分を一切逃さず焼き締めた証拠であり、蒸しかまぼこのような滑らかなツルツル肌とは一目で区別がつく、本物の職人仕込みのシンボルです。
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