車両通行帯とは?車線との違いや道交法の落とし穴をプロが徹底解説
私たちが日常会話で使う「車線」と、道路交通法における「車両通行帯」には決定的な違いが存在します。結論から言えば、「すべての車両通行帯は車線であるが、すべての車線が車両通行帯であるとは限らない」という関係が成り立ちます。
「車線」は、国土交通省の「道路構造令」で定められた工学・土木上の用語であり、自動車が安全かつ円滑に走行するために道路に設けられた幅(一般に2.75m〜3.5m程度)の帯を指します。一方、「車両通行帯」は、都道府県公安委員会が道路交通法第20条に基づき、道路標示(ペイント)や標識によって指定した法的な通行区分です。
例えば、片側1車線(中央線があり、対向で2車線)の一般的な道路には、法的な「車両通行帯」は存在しません。車両通行帯が成立するのは、原則として「片側に2つ以上の車線があり、公安委員会の意思決定によって指定された区間」に限られます。公安委員会の指定がない複数車線の道路では、法的には「単一の道路空間」として扱われ、車両通行帯の個別規則ではなく、一般的な左側通行原則(道路交通法第17条)が適用されるという複雑な構造を持っています。
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