ジャンヌ・ダルク最期の言葉の真相|火刑台で叫んだ名前と処刑の真実

ジャンヌ・ダルク最期の言葉の真相|火刑台で叫んだ名前と処刑の真実にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。

ジャンヌ・ダルクの最期を語るうえで、避けて通れないのがジャンヌダルクとシャルル7世の関係です。ジャンヌの軍事的奇跡がなければ、シャルル7世がフランス国王として戴冠することはあり得ませんでした。ランスでの戴冠式において、ジャンヌは軍旗を手に国王のすぐ隣に立ち、人生の絶頂期を迎えました。

しかし、彼女がブルゴーニュ軍に囚われた際、シャルル7世が取った行動は「完全な沈黙」でした。

当時、身分の高い貴族や武将が捕虜となった場合、身代金を支払って身戻すのが慣例でした。ましてやジャンヌは国を救った最大の功臣です。しかし、シャルル7世は彼女を救出するための金貨1枚すら拠出せず、身代金の交渉も、イングランド人捕虜との交換も提案しませんでした。なぜ国王は、恩人であるジャンヌを見殺しにしたのでしょうか。

宮廷内部の政治力学を分析すると、そこには冷酷な権力構造が浮かび上がってきます。戴冠を果たしたシャルル7世にとって、ジャンヌの掲げる「イングランド軍の完全駆逐」という過激な戦争継続路線は、ブルゴーニュ派との和平(政治的妥協)を進めたい宮廷首脳部にとって邪魔な存在となっていました。さらに、一介の羊飼いの娘が民衆の熱狂的支持を集めていることに対し、宮廷貴族や聖職者たちは強い嫉妬と警戒感を抱いていたのです。

「神の奇跡」によって王位を得たシャルル7世は、その奇跡の主役が「異端の魔女」として処刑される過程を、ただ冷ややかに傍観しました。彼がようやくジャンヌの名誉回復に動いたのは、百年戦争の勝利が確定し、ジャンヌが異端者であっては自らの王位の正統性に泥がつくという、自らの都合が生じた20数年後のことでした。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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