時事通信社の役割と評判とは?共同との違いから年収・世論調査まで解剖
政治報道の節目ごとに永田町を緊張させるのが、時事通信社の世論調査による内閣支持率の発表です。大手新聞社やNHK、共同通信社が毎週末に実施する世論調査の多くは、コンピューターで無作為に電話番号を発生させる「電話RDD(Random Digit Dialing)方式」を採用しています。対照的に、時事通信社は日本国内でほぼ唯一、調査員が対象者の自宅を直接訪問して対面で聞き取る「個別面接聴取法」を月次で継続しています。
この手法では、全国の有権者約2,000人を対象に「層化二段無作為抽出法」を用いて住民基本台帳から対象を選出します。電話調査では平日の日中に在宅している層に偏りが出やすいのに対し、面接調査は複数回の訪問を通じて不在者への接触を試みるため、年齢・職業・地域的な偏りを極限まで排除できる統計学的メリットがあります。実効回収率は概ね55〜60%前後を推移しており、電話調査の回収率(30〜40%台)と比べても精度の高さは歴然です。
この調査方式の違いは、支持率の数値にも明確な特徴として現れます。電話調査では「どちらとも言えない」と答えるハードルが高く、支持か不支持かの二者択一に誘導されやすい傾向があります。一方、面接聴取では調査票を手元で見ながら回答できるため、中立層が「わからない・無回答」を選びやすくなります。結果として、時事通信の内閣支持率は他社調査よりも支持率が5〜10ポイント低めに出て、不支持率が控えめに出るという構造的特性を持ち、政治アナリストからは「政権の真の基礎体力を測る指標」として重宝されています。
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