漢詩の名作「送元二使安西」を徹底解説!一杯の酒に秘めた別れの真相
まずは詩の全体像を把握しましょう。情景描写から心情の吐露へと見事に展開する構成美が際立っています。
【原文】
渭城朝雨浥軽塵
客舎青青柳色新
勧君更尽一杯酒
西出陽関無故人
【書き下し文】
渭城(いじょう)の朝雨(ちょうう) 軽塵(けいじん)を浥(うるお)し
客舎(かくしゃ)青青(せいせい)として 柳色(りゅうしょく)新たなり
君に勧(すす)む 更(さら)に尽くせ一杯の酒
西のかた 陽関(ようかん)を出づれば 故人(こじん)無からん
【現代語訳】
宿場町である渭城の朝の雨が、舞い散る砂埃をしっとりと潤し、
旅館のたたずまいは青々とし、雨に洗われた柳の葉の色も瑞々しく鮮やかである。
さあ友よ、君にもう一杯、この酒を飲み干してほしい。
西へ向かって関所「陽関」を出てしまえば、もう君を知る親しい友など一人もいなくなってしまうのだから。
起句の「渭城朝雨浥軽塵」の読み方として、特に「浥(うるお)し」と「軽塵(けいじん=軽く舞い上がる砂埃)」は頻出語句です。旅立ちの朝の清冽な空気感が、雨と柳の緑によって鮮明に立ち上がってきます。
タグ:
https://bescranes.com/kushikatsu/6969780/