モアイ像に足はあるのか?地中に眠る胴体の真相と最新発掘の全貌
イースター島には古くから「モアイ像は祭司の魔力によって自ら歩いて祭壇(アフ)まで移動した」という不思議な口承伝説が残されています。長年、丸太のコロや木製のソリを使って寝かせた状態で運んだと考えられてきましたが、近年の実験考古学がこの伝説に新たな光を当てました。
アメリカの人類学者テリー・ハント教授とカール・リポ教授らの研究チームは、モアイ像の独特な下半身の構造に着目しました。未完成のまま運搬路に放置されたモアイを調べると、底部が完全な平面ではなくわずかに前傾しており、重心が前方に偏るよう設計されていることが判明したのです。
研究チームは実物大のレプリカを作成し、頭部に結びつけた3方向のロープを左右交互に引っ張る実験を実施しました。すると、わずか18人の作業員がリズミカルにロープを引くだけで、巨像がまるで冷蔵庫を斜めに傾けて揺らしながら運ぶように、左右にゆらゆらと揺れながら前進(ロッキング・ウォーク)することに成功しました。島民たちが語り継いできた「歩いた」という伝説は、直立運搬されるモアイのダイナミックな光景をそのまま表現したものだった可能性が極めて高くなっています。
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