カールの生産終了はなぜ?東日本撤退の真相と現在の販売状況・入手先
なぜ明治は、日本の総人口の半分以上を占める東日本市場からの撤退という苦渋の決断を下したのでしょうか。明治の公式見解や流通関係者への取材から浮かび上がるのは、単なる一時的な不振にとどまらない、構造的なスナック市場の地殻変動です。
第1の要因は、売上の長期的な低迷です。カールの売上高は、最盛期の1990年代には約190億円規模を誇っていました。しかし、ポテトチップス市場の急成長や多種多様な新商品、プライベートブランド(PB)スナックの台頭に押され、2010年代半ばには約60億円規模にまで落ち込んでいました。ピーク時から3分の1以下に激減したことで、全国規模での供給体制を維持することが困難になったのです。
第2の要因は、スナック菓子特有の物流コスト問題です。カールは内部に空気を多く含む膨らみのある形状をしており、内容量に対して外装パッケージが非常に大きくなります。重量あたりの単価が低く容積がかさばる商品は、輸送トラックの積載効率が悪く、物流費が高騰する現代において大きな足かせとなりました。四国の松山工場から東日本各地へ長距離輸送を続けることは、採算面で完全に限界を迎えていました。
第3の要因が、地域ごとの販売実績と食文化の違いです。全国の販売データを分析した結果、関西や四国、九州などの西日本エリアにおける売上比率が圧倒的に高く、ブランドへの定着度も強いことが判明しました。限られたリソースを最も支持されている地域へ集中投下するため、明治は販売地域を「滋賀県・京都府・奈良県・和歌山県以西」に限定する決断を下しました。
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