日本の伝統色「鶸色」とは?読み方や由来・カラーコードと配色を解説
鶸色という色名のルーツは、日本に冬鳥として飛来するアトリ科の小鳥「マヒワ(真鶸)」の雄の美しい羽色にあります。マヒワの体長は12cmほどと小さく、群れをなして飛び交う姿が愛らしい野鳥です。その胸から背中、翼の一部にかけて見られる鮮烈な黄緑色の羽毛を、当時の人々が見事に染め色として再現しました。
漢字の「鶸」は、「鳥」に「弱」と書きます。これは小柄でか弱く見える鳥の生態や、古くから飼育が難しかったことに由来すると言われています。繊細な小鳥の姿とは対照的に、その羽が宿す色は非常に力強く鮮やかでした。
歴史を遡ると、平安時代の儀式書『延喜式』などにも類似の染料に関する記述が見られますが、鶸色という名称が庶民の間で爆発的に広まったのは江戸時代中期以降のことです。染色技術が飛躍的に発展したことで、それまで再現が難しかった澄んだ黄緑色の染色が可能になり、着物の裏地や小物、さらには歌舞伎の衣装などを通じて一世を風靡しました。
タグ:
https://aitraining.bnsf.com/tgsbxqnv/3908342/