「天下の悪法」は誤解?生類憐れみの令が目指した福祉国家の全貌
幕府の中枢で実務を取り仕切った側用人・柳沢吉保の遺した記録も、政策の緻密さを物語る。彼が記した公的文書を分析すると、法令の運用は決して無計画な暴走ではなく、きわめて段階的かつ組織的に進められていたことが明らかになる。
柳沢吉保らの差配により、江戸市中には広大な犬囲い施設が建設され、獣医による診察や給食管理など、現代の動物愛護センターにも通じる公的管理システムが構築された。感情論ではなく、官僚機構を精巧に機能させた国家プロジェクトだったのだ。
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