工藤会・野村悟の死刑破棄なぜ?無期懲役の理由と最高裁上告の現在
一連の裁判で大きな焦点となったのが、工藤会ナンバー2である会長・田上不美夫被告の存在と、その法廷証言の変遷でした。一審判決で田上被告は野村被告とともに市民襲撃4事件すべての共謀が認められ、無期懲役判決を受けていました。
ところが控訴審の段階に入り、田上被告はそれまでの「全面無罪主張」を突如翻しました。看護師刺傷事件と歯科医師刺傷事件について、野村総裁の指示ではなく「自身の独断と判断で組員に指示した」と証言したのです。この告白は、野村被告の無罪を勝ち取るための組織的防衛策であるとの見方が検察側から強く示されました。
福岡高裁は田上被告のこの変遷証言を「不自然で到底信用できない」と退け、野村被告との共謀関係を維持した側面もありますが、元漁協組合長射殺事件においては、田上被告ら幹部と実行役の結びつきに比べ、野村被告本人が事件を首謀したと断定する証拠の乏しさが浮き彫りになる皮肉な結果を生むこととなりました。
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