茅場町「第二井上ビル」の深層|昭和初期の近代建築が放つ現在の魅力
建物の前に立つと、まず目を奪われるのが外壁を覆う重厚なスクラッチタイルです。昭和初期のモダン建築に好んで用いられた質感豊かなタイルは、風雨に晒された年月とともに深い陰影を生み出しています。
建物のファサード(正面外観)を観察すると、2階・3階の窓まわりに施された立体的な装飾や、緩やかなカーブを描くアーチ状の開口部など、細部にまで当時の職人のこだわりが宿っています。内装に目を向けると、階段の手すりにあしらわれた滑らかな木製部材や真鍮の金具、磨き出された人造大理石の質感など、レトロ建築ならではのクラシカルな温かみが随所に残されています。
亀島川側から眺めると、水面に映るビルのシルエットと現代のオフィスビル群との対比が美しく、散策に訪れた建築ファンにとって絶好の撮影スポットとなっています。
タグ:
https://aitraining.bnsf.com/xyisrbcn/3587144/