映画館のポップコーンはなぜうるさい?迷惑論争の真相と売る理由
鑑賞者の間でこれほどトラブルの種になりながら、なぜ映画館はポップコーンの販売をやめないのでしょうか。そこには、映画興行の歴史的背景と劇場のビジネスモデルという2つの決定的な理由が存在します。
歴史を遡ると、1920年代後半のトーキー映画(音声付き映画)の誕生と、1930年代のアメリカ大恐慌が大きな転機となりました。当時、安価なトウモロコシから作れるポップコーンは、貧しい大衆でも手軽に買える最高の娯楽フードでした。敷居が高かった劇場に大衆が押し寄せる中、映画館の前に出店した屋台が大繁盛したことを受け、劇場側が館内販売を直営化したのが映画館ポップコーンの歴史の始まりです。
さらに現代のシネマコンプレックスにおいて、ポップコーンは経営の生命線とも呼べる高収益商品です。映画のチケット代(興行収入)の約半分は配給会社への配分となるため、劇場の手元に残る純利益は決して多くありません。一方で、コンセッション(売店)で販売されるポップコーンの原価率は極めて低く、利益率は80%〜90%に達します。つまり、映画館は「映画の入場料」ではなく「ポップコーンとドリンクの利益」によって劇場の維持管理や最新設備の導入コストを賄っているのがビジネスの実態です。
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