ガミースマイル治療の罠!ボトックス失敗を防ぐプロの診断と修正術
顔面には数十種類もの微細な表情筋が複雑に張り巡らされ、互いに引っ張り合いながら繊細なニュアンスを作り出している。ガミースマイルの主たる標的となるのは、小鼻の脇から上唇にかけて走る上唇挙筋や上唇鼻翼挙筋だ。この筋肉が過剰に収縮することで上唇が引き上げられ、歯茎が大きく露出する。
かつて眼科医のアラン・B・スコット博士が斜視治療のために臨床応用を拓いて以来、A型ボツリヌストキシンは過剰な筋収縮を抑制する画期的な薬剤として進化を遂げてきた。しかし、筋肉の動きを鈍らせるという作用機序そのものが、刃の鋭い両刃の剣でもある。注入位置がわずか数ミリ外れたり、深さのコントロールを誤ったりするだけで、薬液は隣接する口角挙筋や大頬骨筋へと瞬く間に拡散する。結果として、口元を横や上に引き上げる筋肉まで麻痺し、笑おうとしても口角が下垂したまま凍りつく「笑顔の崩壊」が引き起こされる。
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