限界団地が再生する?ニュータウンの高齢化問題と最新スマートシティ
ニュータウンという概念の起源を辿ると、19世紀末のイギリスに行き着く。社会思想家エベネザー・ハワードが提唱した「田園都市」構想だ。産業革命によって過密化し環境が悪化したロンドンから人々を解放するため、都市の利便性と農村の豊かな自然を融合させた自給自足的な街づくりを目指した。この理想主義的な都市思想は、海を越えて日本の都市計画家たちにも多大な影響を与えることになる。
昭和の日本において、この思想を実効性のあるメガスケールの都市計画へと昇華させた立役者の一人が、世界的建築家の丹下健三だ。彼をはじめとする当時の先進的なモダニズム建築家や都市計画家たちは、人口急増に耐えうる広域都市構造を模索した。丹下が提示した都市構造のアイデアに見られるような、軸線を持ったスケール感のある空間構成や機能的なゾーン分けの考え方は、その後の広域ニュータウン設計の思想的骨格となった。緑地ゾーンの配置や歩車分離システム、モジュラー化された住宅ユニットの概念には、近代建築運動が描いた未来へのビジョンが脈々と流れている。
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