北海道の中国人土地買収はなぜ急増?水源地・ニセコの実態と法規制の行方
諸外国に目を向けると、オーストラリアやニュージーランド、カナダなどでは、居住実態のない外国人による既存住宅の購入禁止や、農地・山林取得に対する厳格な事前審査制度が法制化されています。これに対し、日本の現行法制度は依然として自由な取引を原則としており、国際標準から見ても規制が緩やかであるとの指摘が専門家からなされています。
国会においても、より包括的な外国人土地所有規制法案の策定に向けた超党派の動きが断続的に見られます。しかし、包括的な法整備にはいくつかの高いハードルが存在します。
第一に、日本国憲法第29条が保障する「財産権の不可侵」との兼ね合いです。国籍のみを理由として財産権の移転を一律に制限することは、憲法解釈上極めて慎重な判断が求められます。第二に、世界貿易機関(WTO)協定や二国間投資協定(BIT)に基づく内国民待遇の原則に抵触するリスクです。特定の国の資本のみを排斥する法規制は、外交摩擦や国際法上の提訴に発展しかねません。
このため、今後の法改正の現実的な着地点としては、国籍を問わず「利用目的の透明化」「未利用地の買い戻し権の設定」「森林法・農地法の運用厳格化」など、用途や実態に着目した間接規制の強化が模索されています。
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