巨悪の正体とアメリカの影:田中角栄ロッキード事件未公開の全貌
当時の捜査を指示・指揮した元検察幹部らの肉声証言や、近年解禁が進む米公文書館の機密外交資料は、事件の全貌にこれまでにない光を当てている。事件の表面では、トライスター機購入をめぐる5億円の授受という金銭的な図式が焦点となった。しかし、記録を読み解くほどに露わになるのは、冷戦下の地政学リスクや日米防衛政策の密約、そして莫大な資金が政権中枢へ流れ込む金権構造そのものである。
米国上院チャーチ委員会での発言に端を発した疑惑追及は、日本側の捜査当局すら直前まで察知していなかった電撃的な展開をたどった。自国の巨大軍需企業の不正工作を、なぜ米当局はわざわざ明るみに見せたのか。単なる不正是正を超えた政権側の高度な政治的思惑と、日本の政界再編を揺さぶるアメリカの影が、新資料の分析によってより立体的に浮き彫りになりつつある。
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