『君の名は。』隕石落下の真相?大甕神社と天津甕星の裏設定を解明
日本神話において、星を神格化した存在は極めて稀だ。『日本書紀』の国譲り神話において、大和の神々に最後まで刃向かい、まつろわぬ神として恐れられた唯一無二の星神こそが「天津甕星(あまつみかぼし・別名:香香背男)」である。この強大な星神を宿魂石(しゅくこんせき)に封じ込めた伝承の地が、常陸国に鎮座する大甕神社だ。
『君の名は。』の核心である糸守町の歴史を思い出してほしい。千年前に隕石が落ちて生まれた糸守湖、宮水神社のご神体である巨大なクレーター、そして彗星の再来。作中で宮水神社の古文書が焼失した「草鞋屋の火事」によって失われた真の祭神の名——それこそが、かつて天から降臨した星の神であり、宮水家が代々伝承してきた「組紐」の技術が、荒ぶる星の神を鎮め結び留めるための呪術的儀式であったという解釈が成立する。星を織物で封じた大甕神社の主祭神・武葉槌命(たけはづちのみこと)の神話構造と、宮水家の営みは驚くほど精緻に共鳴している。
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