勝てば官軍負ければ賊軍の真実!戊辰戦争の裏歴史と現代の処世術
鳥羽・伏見の戦いに限らず、権力闘争の結末で敗者がことごとく「逆賊」へ貶められる背景には、支配秩序の正統性を維持するための強固な心理メカニズムが存在します。
新しく権力を握った新興勢力にとって、最も恐ろしいのは旧勢力による反乱や民衆の動揺です。「旧体制より武力が勝っていたから政権を奪った」という剥き出しの暴力性だけでは、民衆は心から服従しません。そこで勝者は「自らは神仏や大義、法の名のもとに立ち上がった正義の使者であり、倒された敵は社会の安寧を乱す悪魔であった」という神話を大急ぎで構築します。
関ヶ原の戦いにおける石田三成も、徳川史観の定着によって長らく「不義の奸臣」として描かれ続けました。敗者を徹底して悪者に仕立て上げなければ、新しい体制の正当性が揺らいでしまうからです。敗者の汚名は個人の人格に由来するものではなく、新体制の安定化を図るための必然的な政治的プロパガンダであったといえます。
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