廃炉決定から10年——「夢の原子炉」が日本に残した膨大なツケと、2026年の新たな核燃料サイクル戦略
現在進行中の廃炉作業において、最大の障壁となっているのが冷却材として用いられた液体ナトリウムの存在だ。水と接触すれば爆発的な反応を起こし、空気中の水分と反応するだけで激しく燃え上がる。この極めて危険な化学物質を、放射能を帯びた状態のまま安全に抜き出し、化学的に安定した物質へと変換しなければならない。
現場のエンジニアが語る言葉には苦渋が滲む。「原子炉内部のナトリウムを完全に抜き取る技術は、世界でも確立されていない」。海外の先行事例でもあるフランスの「フェニックス」や「スーパーフェニックス」の廃炉プロセスを参考にしつつも、もんじゅ独自の構造に合わせた安全策の構築が求められている。一歩間違えれば大惨事につながる作業だけに、作業スピードはミリ単位の慎重さを強いられ、完了予定時期の先送りが現実味を帯びている。
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