梅林の家の現在と噂の真相とは?妹島和世の名作建築を徹底解説
梅林の家が建築史において決定的な位置を占める最大の理由は、厚さわずか16ミリメートルの薄型鋼板を構造壁として採用した点にあります。通常の木造やRC(鉄筋コンクリート)住宅では数十センチに及ぶ壁の厚みを極限まで削ぎ落とし、空間の有効面積を最大化させました。
建物内部は、大小さまざまな約十数個の部屋(アルコーブや小空間)に細かく分節されています。そして、それらの薄い壁面には正方形や長方形の開口部がランダムに穿たれており、視線と光が何重にも交錯する多層的な空間を作り出しました。
「ひとつの部屋にいながら、隣の部屋の気配やその向こうの窓の外の景色までが連続して感じられる」というこの独自の設計は、従来のプライベートな個室群という近代住宅の固定観念を根底から覆す試みでした。
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