市場に並ばぬ「さんまの卵」は毒か美味か?最新調査と味の真相
分析が進むにつれ、その栄養プロファイルの高さにも専門家の注目が集まっている。成魚の脂質と同様、卵にも高度不飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が凝縮されている。さらに、抗酸化作用を持つビタミンEや、骨の健康を助けるビタミンD、細胞新生に不可欠な良質なたんぱく質が極めて高い密度でバランスよく含まれている。
万が一、運良く新鮮な未凍結の卵塊を入手できた幸運な愛好家のために、老舗割烹の板前直伝の下処理と調理法を紹介する。
基本となるのは、塩分濃度3パーセントの冷たい塩水で極めて優しく洗い、表面のぬめりと余分な水分をキッチンペーパーで吸い取る工程だ。薄皮を破らないよう細心の注意を払わなければならない。
代表的な仕立て方は以下の三つである。
・特製醤油漬け:煮切った酒とみりん、濃口醤油を1対1対1で合わせた漬け地に、針生姜とともに半日漬け込む。温かい白米に乗せれば、濃厚な旨味が弾けて広がる至福の丼が完成する。
・昆布締め酒蒸し:薄く塩を当てた卵を利尻昆布で挟み、純米酒を少量振りかけて蒸し器で数分間ふっくらと火を入れる。ねっとりとした舌触りと凝縮された磯の甘みが際立ち、淡麗な日本酒との相性は比類がない。
・生姜と山椒の有馬煮:出汁、薄口醤油、砂糖でさっと短時間煮含め、実山椒の爽やかな辛味を添える。小鉢の一品として、青魚特有のコクを上品に昇華させる伝統の技法である。
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