旧海軍司令部壕に残る弾痕と自決の真相|大田司令官の電文と見学完全ガイド
壕内の奥深く、司令官室に隣接する「幕僚室」のコンクリート壁には、中央から放射状に飛び散った無数の小さな穴と亀裂が今もそのまま保存されています。これは米軍による攻撃の跡ではなく、1945年6月13日、追い詰められた海軍守備隊の幕僚たちが手榴弾の安全ピンを抜き、自ら命を絶った瞬間についた破片の痕跡です。
当時、壕内は米軍の猛烈な砲爆撃と艦砲射撃により外との連絡を断たれ、医薬品や食料も完全に底をついていました。暗闇と熱気、火薬の煙、そして負傷者の呻き声が充満する極限状態の中、歩行不能となった兵士には青酸カリが配られ、軍首脳陣は自決の道を選びました。
大田実司令官(戦死後、海軍中将に進級)は幕僚室隣の司令官室で従容として自決を遂げました。壁に残る黒ずんだ跡や削り取られた痕跡は、80年以上が経過した現在でも生々しい迫力を放ち、訪れる者に戦争の凄惨な現実を無言で突きつけてきます。
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