魂を揺さぶるセナの名言集!音速の貴公子が遺したレース哲学と真相
セナのキャリアを語る上で欠かせないのが、フランスの英雄アラン・プロストとの激しいライバル関係です。マクラーレン時代、2人は「セナ・プロ対決」としてF1史上に残る骨肉の争いを繰り広げました。知性派で「プロフェッサー」と呼ばれたプロストと、感情と直感を研ぎ澄ますセナ。水と油のように対立した2人は、接触事故や政治的駆け引きを経て決定的な決裂を迎えます。
しかし、プロストが1993年限りで引退すると、2人の関係には劇的な変化が訪れました。敵を失ったセナは深い孤独感を味わい、プロストという巨大な壁があってこそ自分が存在できたのだと気付かされたのです。
そして迎えた1994年5月1日、運命のサンマリノGP(イモラ)。フランスのテレビ局で解説を務めていたプロストに対し、セナは決勝前のフリー走行中の無線を通じて、世界中に向けてこう呼びかけました。
「A special hello to our dear friend Alain. We all miss you, Alain.」
(日本語訳:私たちの親愛なる友人、アランへ特別な挨拶を送るよ。アラン、君がいなくてみんな寂しがっている)
長年の憎悪を超越した、心からの愛情と敬意に満ちたメッセージでした。そのわずか数時間後、決勝レースの7周目、タンブレロ・コーナーでセナのマシンは時速300kmを超える速度でコースオフし、コンクリート壁に激突。享年34という若さで帰らぬ人となりました。事故後の大破したコクピットからは、前日の予選で事故死したローランド・ラッツェンバーガーに捧げるための、丸められたオーストリア国旗が発見されています。ライバルへの愛と仲間への哀悼を胸に抱いたまま、セナは天国へと旅立ちました。
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