安藤忠雄「六甲の集合住宅I」60度急斜面に挑んだ理由と現在の姿
六甲の集合住宅は、第1期の成功を足がかりに、隣接する敷地で段階的にプロジェクトが継続されました。現在では第1期から第4期までが存在し、それぞれ異なる規模とテーマを持っています。
特に第1期(I)と第2期(II)の間には明確な設計思想の進化が見られます。
六甲の集合住宅I(1期・1983年)が総戸数20戸、敷地の厳しい傾斜に挑むアトリエ的な緊張感と彫刻的な荒々しさを持っていたのに対し、10年後に完成した六甲の集合住宅II(2期・1993年)は総戸数50戸と規模を大幅に拡大。敷地中央に共用の階段アトリウムやプールを配置し、都市的なスケールとシンメトリーな構成を重視したデザインへと発展しました。
第1期が持つ「自然の断崖に住まいを潜り込ませたような濃密な空間性」は、その後の大規模化されたシリーズ展開の中でも際立った孤高の存在感を放っています。
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