歌舞伎界に刻んだ伝説の名芸!7代目中村芝翫の波乱万丈と真実
彼の真骨頂といえば、やはり屈指の難演目として知られる舞踊演目だろう。代表作である『鷺娘』では、雪中に舞う鷺の霊の切なさと悲劇性を、極限まで磨き上げられた身体表現で描き出した。衣装の引き抜きで見せる一瞬の表情の変化は、まさに神業と称された。
また、我が子を探し求めて狂気と絶望の淵を彷徨う『隅田川』の斑女の前では、観客を涙の渦へと巻き込んだ。言葉に頼らず、背中や視線の微細な動きだけで深い悲哀を語る演技力。舞台袖で出番を待つ後輩役者たちが、息を潜めてその背中を見つめていたという。
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