妹島和世の名作「大倉山集合住宅」曲面壁が生む光と暮らしの真相
竣工当時、建築専門誌である『新建築』や『GA JAPAN』の誌面を大きく飾り、プロフェッショナルたちを感嘆させた構造美は、今も色あせない。神奈川県横浜市港北区大倉山という歴史と落ち着きを兼ね備えた地域にありながら、この大倉山集合住宅は周囲の住環境と絶妙なバランスで対話している。
妹島が試みたのは、住戸ごとのプライバシーを強固な壁で切り離す従来の方式ではない。敷地全体に中庭や小さな露地のような余白を巡らせ、曲面壁がそれらを包み込むように配置された。その結果、各住戸は独立性を保ちながらも、互いの気配や風の流れを優しく共有する。専門誌の批評家たちが絶賛したこの革新的なレイアウトは、都市生活における新たな集住のあり方を提示した金字塔として、今も研究対象であり続けている。
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