潰瘍性大腸炎で卵かけご飯は食べていい?専門医が語る安全な条件
生卵を日常的に摂取する際、もうひとつの懸念点となるのがビタミン吸収への干渉である。生の卵白には「アビジン」と呼ばれる糖タンパク質が含まれており、これがビタミンB群の一種である「ビオチン」と極めて強力に結合する性質を持っている。
アビジンと結合したビオチンは腸管から吸収されず、そのまま体外へ排出されてしまう。ビオチンは皮膚や粘膜の修復、エネルギー代謝に深く関与する補酵素だ。腸管粘膜の再生と維持が治療の要となる潰瘍性大腸炎患者にとって、粘膜修復に関与する微量栄養素の欠乏は絶対に避けたい事態である。
日常的に大量の生卵白を摂取し続けない限り深刻なビオチン欠乏症に陥るリスクは低いものの、吸収効率が落ちている腸にとって不要な代謝障害のリスク因子を抱え込む必要はない。卵白にしっかり火を通す、あるいは卵黄のみを使用するといった工夫には、生化学的な観点からも確かな合理性が存在する。
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