明治新政府の原点「五箇条の御誓文」とは?起草者の意図と龍馬の影
五箇条の御誓文を語る上で避けて通れないのが、土佐藩の坂本龍馬が提示したとされる「船中八策」の存在だ。龍馬が船上で記したとされるこの政綱には、「天下の政権を朝廷に奉還せしめ」「議政官を立てて公議を主とすべし」といった構想が含まれており、御誓文の第一条と驚くほど響き合っている。
二つの文書の関係性については長年熱い議論が交わされてきた。龍馬が思い描いた「諸侯会議による合議制」というアイデアが、薩長土肥の志士たちの間を巡り、新政府の骨格へと昇華されたプロセスは極めてスリリングだ。大政奉還から御誓文発布に至る激動の数か月間、龍馬の遺した思想的種火が確かに新政府の基本方針へと受け継がれていた事実が、近年の史料研究で明瞭になってきている。
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