美輪明宏『もののけ姫』モロの君の怪演!「黙れ小僧」誕生と宮崎駿の裏話
モロの君のキャラクター性を語る上で欠かせないのが、ヒロイン・サン(CV:石田ゆり子)との関係性です。モロの君は、森を侵す人間に対しては容赦のない敵意を剥き出しにしますが、サンに対して語りかける声には、切ないほどの慈愛が宿っています。
「我が娘は醜い人間だ」と突き放すような言葉の裏側に、人間社会にも森の神々にも完全には属せないサンの運命を誰よりも案じる母親としての哀愁が滲みます。美輪さんはこの「獰猛な獣性」と「崇高な母性」の二面性を、息遣い一つの変化で繊細に演じ分けました。
もしモロの君が単に恐ろしいだけの怪物として演じられていたなら、サンがなぜ山犬として生きることに固執したのかという物語の根幹が揺らいでいたはずです。美輪さんの声が吹き込まれたことで、種族を超えた母娘の絆に深い説得力がもたらされました。
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