芥川賞作家・町屋良平の軌跡とおすすめ傑作選!身体が紡ぐ文学の真髄
1983年、東京都台東区浅草に生まれた町屋良平氏のバックグラウンドは、純文学作家の中でも際立って個性的です。埼玉県立越谷北高等学校を卒業後、大学へは進学せず、フリーターとしてさまざまなアルバイトに従事しながら長年にわたり小説の執筆を続けていました。
10代後半から20代にかけてボクシングジムに通い詰め、肉体を限界まで追い込む日々を送る傍ら、膨大な読書と独学による創作活動を継続。文壇のレールに乗ったエリートコースではなく、市井の生活者として身体と格闘し続けた時間が、のちの唯一無二の文体を育む土壌となりました。
転機が訪れたのは2016年、33歳のときでした。水泳に打ち込む若者たちの生々しい身体性と焦燥を描いた『青が破れる』で第53回文藝賞を受賞。選考委員から満場一致に近い絶賛を受けて華々しくデビューを飾ります。翌2017年には『しき』が第157回芥川賞候補および第31回三島由紀夫賞候補にダブルノミネートされ、一躍新世代の旗手として文壇の熱い視線を集めることになりました。
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