猟友会はおかしい?クマ駆除拒否の裏にある理不尽な重責と法の罠
現場を萎縮させ、ハンターと行政の信頼関係を決定的に破壊した象徴的な事件が、北海道で起きた「砂川市ヒグマ駆除銃所持許可取消訴訟」である。市街地近くに現れたヒグマを、北海道庁や警察官の立ち会いのもと、自治体の要請に応じて射殺したベテラン猟師。しかし警察庁傘下の北海道公安委員会は、背後にあった高さ8メートルの土手を弾丸が越えて建物に届く恐れがあったとし、銃砲刀剣類所持等取締法違反を理由に銃所持許可を取り消した。
「自治体の依頼で出動し、警察官の目の前で撃ったにもかかわらず、すべての法的責任を個人に押し付けられた」。この司法判断は全国の狩猟者に強烈な衝撃と絶望を与えた。警察官職務執行法に基づく命令がない限り、現場で緊急発砲したハンターが銃刀法違反に問われるリスクが現実化したからだ。要請に従って撃てば犯罪者扱いされ、拒否すれば住民から非難される。現場が「もう駆除には行けない」と匙を投げるのは、極めて当然の自衛策である。
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