涙が止まらない?マタニティブルーのセルフチェックと産後うつ見分け方
「なぜ涙が止まらないのか」という疑問に対する医学的な最大の答えは、女性ホルモンの劇的な急降下にあります。妊娠中、胎盤から大量に分泌されていたエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)は、出産とともに胎盤が体外へ排出されることで、わずか数日のうちに妊娠前の数十分の一以下へと急激に減少します。
この短期間における急激なホルモン濃度の落差は、脳内の神経伝達物質であるセロトニン(精神を安定させる物質)の働きを一時的に不安定にさせます。更年期の急激な変化をも上回るジェットコースターのようなホルモン変動が、自律神経を直撃し、感情のブレーキを効きにくくさせているのです。
さらに、分娩による体力の消耗、会陰切開や帝王切開などの後陣痛・創部痛、慣れない授乳による乳頭の痛みといった身体的ダメージが重なります。そこへ「2〜3時間おきの細切れ睡眠」と「命を預かる重圧」が加わるため、涙腺が崩壊してしまうのは生体反応として極めて自然な成り行きと言えます。
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