プロが教えるナチュラルチーズとプロセスチーズの違いと極上選定術
チーズという食品を解剖するとき、最初に理解すべきは「熟成が続いているか否か」という一点だ。ナチュラルチーズは、牛や羊、山羊などの生乳に乳酸菌や酵素(レンネット)を加え、固形分を分離させて熟成させる伝統的な発酵食品である。時間の経過とともに乳酸菌が働き続け、風味や食感が刻一刻と変化していく。カマンベールやチェダー、ゴーダ、ブルーチーズなど、世界に数千種存在する個性豊かな顔ぶれは、すべてこのカテゴリに属する。
一方でプロセスチーズは、1種類または複数種のナチュラルチーズを細かく砕き、加熱して溶かしたうえで再成形したものだ。この工程で不可欠となるのが乳化剤である。本来は分離しやすい水分と脂肪分を均一に結合させ、滑らかな質感を生み出す。乳製品製造業の現場では、この加工技術によって長期保存と品質の安定化を実現している。熟成を途中でストップさせているため、買い置きしておいても味が一定に保たれるのが最大の特徴と言える。
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