昭和の型板ガラスはなぜ消えた?美しき名柄一覧と現在の価値・交換法
昭和30〜40年代、板ガラスの二大巨頭であった旭硝子と日本板硝子は、毎年競うように新しいテクスチャを発表していました。植物や自然現象、宇宙などをモチーフにした情緒あふれるネーミングと、計算し尽くされた光の屈折は、当時の住まいに温もりをもたらしていました。
■ 旭硝子(現・AGC)の代表的銘柄
旭硝子は、幾何学的でありながら自然の有機的な揺らぎを取り入れた意匠に定評がありました。星屑を散りばめたような繊細な陰影が美しい「夜空」、波のうねりをモダンに抽象化した「サーフ」、織物の風合いをガラスに再現した「つづれ」、植物の生命力を感じさせる「からたち」や「いちょう」など、空間のアクセントとなる名柄を数多く世に送り出しました。
■ 日本板硝子の代表的銘柄
日本板硝子は、流麗でドラマチックなデザイン展開が際立っていました。夜空に渦巻く星雲を大胆な曲線で描いた「銀河」は、光が差し込むと幻想的な輝きを放つ傑作として知られます。さらに、花弁の重なりを優雅に表現した「さくら」や「ハイビスカス」、水面の波紋を思わせる「みずき」、可愛らしい動物モチーフを取り入れた「ことり」など、暮らしを彩る個性的なデザインが揃っていました。
■ セントラル硝子などの銘柄
当時市場に参入していたセントラル硝子からも、古典的な和の美意識を反映した「きく」や、柔らかな陰影をもたらす「クローバー」などがリリースされ、各家庭の間取りや用途に合わせて使い分けられていました。
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