時代を超革新した一冊の記憶:『Santa Fe』から35年、宮沢りえの美学と日本社会が受けた激震の全貌
アメリカ・ニューメキシコ州サンタフェの乾燥した空気感と、古びた木造建築、そしてどこまでも眩い太陽。篠山紀信が選んだロケーションは、アイドルのグラビア撮影という既存のフレームを徹底的に打ち破るものだった。
被写体の若さと透明感を前面に押し出しつつも、影の陰影や肌の質感を絵画的なまでの完成度でフィルムに定着させた。過剰な性的演出を排し、自然と人間が織りなす造形美を捉えたアプローチは、日本におけるヌード写真の概念を根底から刷新した。それはグラビア写真ではなく、「写真芸術」としての品位を勝ち取った瞬間でもあった。
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